10月10日にアーキニアリングデザイン展2009〜テクノロジーと建築デザインの融合進化〜と題された展覧会のイベントの一環として、『建築新人戦2009』と『記念シンポジウム「空間の力」内藤廣×斉藤公男』が京都工芸繊維大学にて行われた。
前者の方は、3回生までの学生が自身の大学で取り組んだ課題作品を対象に競い合うもので、簡単に言えば全国大会。コンテストの意図としては卒業設計へむけたステップとのこと。参加者は全国から約170程の応募があったらしく、今回はその中から16人がファイナリストとして最終プレゼンを行った。
と説明はここまでにして、実は少しダラダラしていたせいでプレゼンは見れず講評しか見れなかった。なので、詳しく言及はできない。安易な感想は避けたいと思う。でも、正直なところ3回生以下にしては、自分と比べると遥かに完成度が高いのがいくつもあったのは確かだった。感化はされた。
後者のシンポジウム。主旨は、技術が目指すもの、建築の未来、アート+エンジニアリングの融合、技術がもたらす空間の質とは果たしていいものなのか。
箇条書きではあるが、二人のレクチャーで気になった部分を。
内藤氏
構造→不自由、難しい.
日本の軸組みは素晴らしい.しかし、そこから完成に近づくにつれて醜くなる。構造とデザインの差.
直感で感じる事の中に合理性があるはず.しかし、それを解明するのは困難.
大学教育→ステレオタイプになっている.
建築は総合価値。構造もその中心になれるのでは.
構造表現主義→ファッション.
モノを人が使えるものに置換→技術.
斉藤氏
イメージとテクノロジーの交差点.
テンションをコントロールする.
tensegrity.
自然の中の構造は素晴らしい.
建築が文化的価値を持つということ.
さらに対談にて
・カタチの先にあるもの
イメージ先行→テクノロジーフォローのパターン.
カタチはエンジニアがいなくとも、コンピュータと技術で成る.
今は困難な時代.100年後の先から見ると産業革命のような時代.
教育者が型をはめてしまっているのでは.
カタチの手前で生命、命についてもっと深く考える.生きているとはどういうことなのか。
・デザインの拠り所となるもの
自分の領域をどこまで設定するか→自由度の差.
想像力→実力(?).
メディアをどこまで信じるか→自分で考えることが必要.
アルゴリズムetc→ある規模まで到達すると不安定なものになる.
フラクタルな関係の中でどれだけ情報交換ができるか.
・身体感覚
デザインの必然性.
建築はシングルスではない、団体戦である.様々な人々の身体感覚が混ざり合う.
集合的無意識→ここを理解するために自分がいればいい.
・最後に
目指すべきものに対する想像力.
今は技術革新の時代であり社会変動の大きな時代.
既成概念にとらわれない.
「建築ほど面白い分野はない」
今の建築界の潮流の中で、内藤氏の立ち位置は例えるなら“どっしり”とした印象を受ける。それは、これから先のどういった価値になっていくのか。
さらにこれは自身の未熟な理解であった。内藤氏は構造表現主義的なスタンスであると思っていたのだが、甚だ違ったようだ。全面に安易に表出させるというものではなくて、構造に価値を見出すということの違いを理解した。構造と聞くと、ぐっと目を閉じてしまうが、やはり食べず嫌いなのだろう。内藤氏の話を聞くとそうでもなさそうに聞こえる。未熟であるがゆえに、様々な事に対して素通りしてしまうのは悪い癖になっていると感じた。
ボクは表面的に理解しているフリをしているのが多い。これから気をつけて直していかなければ。
氏達の学生に向けられるコメントには、勇気づけられる。特に最後の言葉。様々な議論の上でのそれは、言葉に力があって、あっそういうことかと頷いてしまった。案外単純なのかもしれない。
11日京都大学高松伸研究室展覧会「the horizon」に行く。というのも我が偉大なる先輩建築結社YSSKのモリユキさんに建築系ラジオと公開収録やるから来たらと誘いを頂いたからだ。いつも軽く悪態ついてますが、色々情報をくれるモリユキさんには実は感謝しています。建築系ラジオは、たまに聞くくらいでヘビーリスナーではないが、せっかく京都で行われるのだから行こうということで、って・・・がっつり遅刻。収録が始まって1時間30分くらい経っていた。なので最初は内容についていけず。時間にルーズなのはまだ治らない。いつか大事になりそうだ。
展覧会での作品は、the京大生という感じで、今年のdiplomaで見ていたのだが、どうやら3回生の頃からあのスタンスはある程度確立しているように思われる。ラジオの収録の途中で山田さんが、京大生の作風を「おもい、くらい、でかい」と言っていたのを聞いてまさにそのとおりだと思った。ボクにはできないが、個人的には嫌いではない。あの圧倒される感じはいい。展覧会としては、成功するだろうと感じた。
ラジオ収録はやはり最初から聞いていないせいで、部分しか捉えることしかできない。またの配信でしっかり聞こう。
ここでYSSKのお二人を

今後の活躍を期待するばかりです。